未知の世界へ飛び込む
待ち焦がれていた新天地ドバイでの新たな挑戦が始まった。現地の不動産会社にブローカーとして採用され、未知の世界に足を踏み入れた。創業5年ほどの会社でありながら、取引額はすでに2500億円超。庶民の私にとっては億を超えたあたりからそもそもどれくらいの価値なのか混乱してしまうくらい、スケール感が桁違いだ。この環境に飛び込んだで数時間、私はとあることに気がづいた。

「フレームワークなんて存在しない」
一般企業のように細かいマニュアルや研修はなく、一人ひとりが自立した経営者として扱わている。つまり、自分が何をできるのか、何を学ぶべきなのかを常に明確にし、自発的に行動し続けなければならない。誰かに言われたことだけをしていたら、一生仕事はやってこないだろう。反対に、前職ではフレームワークしか存在しなかった。時間にも厳しく30秒単位で管理されているので、15分休憩や1時間のランチタイムなど、ロボットみを感じながら日々の与えられた仕事をこなしていたのをふと思い出す🤖
ちなみに人間の集中力は2種類に大きく分けられることをご存じだろうか。一つは「集中型」。例えれば、決まった場所で決まった時間に同じ教材を扱い、最初から最後まで問題を解いて完結させたいタイプ。もう一つは「拡散型」。その日の気分で時間や場所を変えながら、読書すると決めた本10冊をつまみ食いかの如くちょこちょこ読み漁りながら進めていくタイプ。私は圧倒的に後者である。そもそも人間の集中力は8時間などまず持つはずがないのに、いつからそんな風な決まりができたのかは人類の根深い謎でアール。とにかく、前職よりも今の仕事スタイルのほうが自分にクリティカルヒットしていて幸せ極まりない。フレームを与えられないほうが、零細ルールを気にせず目的に向かって直進できることは明らかだ。

そもそも不動産ブローカーとは?
不動産ブローカーは、単なるエージェントとは異なる。
A real estate broker is someone who has taken education beyond the agent level as required by state laws and passed a broker’s license exam.
つまり、ブローカーは不動産エージェントよりも高度な資格を持ち、不動産売買に関する包括的な業務を遂行できる。具体的には、
- 物件の売買・賃貸の仲介
- 顧客との交渉
- 契約書の作成
- 不動産市場の分析と提案
- 法律・規制の遵守
ドバイの市場では、即決力と臨機応変な対応が求められ、単なる「営業」ではなく、顧客のライフスタイルや投資戦略に深く関わるコンサルタントのような存在にあたるだろう。
最初の一週間:イニシアチブがカギ
最初の1週間のうち、最終日の金曜からお客様とのコンタクトを開始。信頼するボスはすぐ隣で私の動向を見守ってくれていた。そのほかには、ディベロッパーとの週次ミーティングに参加したり、自分で不動産に関する調べ物をしたりとかなりのどかに過ごした。ボスからのリクエストでドバイに対するプレゼンを行ったが、人前で話すことはあまり緊張しないので無事に終えることができた。さらにラマダン(ムスリム教の断食月)にあたるので、オフィスに滞在するのは大体6時間くらいである。出勤時間も退勤時間もかなり自由度が高いし、オフィスに毎日こない人すらいるので、時間や規則に追われていない感覚がこんなにも快適なのかと毎日感激を隠せない。

月金勤務の後週末はビーチクラブで女子会をし、お腹がぽんぽこりんになるまで食べ続け、日曜日は睡眠12時間を達成できた🎖
2週目になると、コンスタントなお客様とのお電話が始まった。というのもセールスではなく、すでに会社からの顧客リストがあるので、今回お伺いしたのは先日東京で行われたイベントのフィードバックに関する内容だった。将来的に東京や大阪への出張もあるので、そのために着実に準備を進めていきたいところだ。
一日の平均電話は5件、実際にお話しできたのは2人で合計15分ほどだった。
原稿もなく、瞬時に判断しながらニーズを掴む必要がある。対話力やリスニングしながら同時に記録をとるなど今までの経験が通用することもあれば、長い目で見て圧倒的にセールスのスキルが足りていない。電話越しで「売る」というシーンは多くはやってこないが、今後はリストの数字だけを見て電話をかけるのではなく、「どう話せば相手の心を動かせるか」そこが勝負になってくるのだろう。丁寧で思いやりのある話しぶりに加えて、時には意思決定を後押しするような、直接的なコミュニケーションとの絶妙な調整が求められる。

170名ほどいる社員の中で、純日本人はたった3人。日本語話者を含めてもわずか5人程度。社内の日本チームは20人ほどいるが、全員英語で仕事をしていて、もれなくみんな顔が濃い。
ここはドバイ。多国籍すぎて、ある日突然ロシア語で挨拶された。こちらが返事を返すまでかなり長く話してくれたので、結局何も返せず、かなり申し訳なかった。。ドバイには驚くほどロシア人とロシア語話者が多い。あいさつ程度でもロシア語を勉強しなければいけないと思った。Привет!(プリヴェッ:ロシア語でカジュアルなこんにちはを意味するらしい)
ドバイならではの働き方と出会い
ドバイの不動産業界では、イベントが週4回以上ある。平日も土日も、日中も夜中も関係なしだ。社交の場に出ることも、仕事の一部であるし、多くの仕事をこなしながら涼しい顔をして顔出ししている先輩たちを見ると、そのバイタリティに圧倒される。ラマダン中のイベントでは、ドレスコードに「露出控えめ」のルールがあるのも新たな学びとなった。

ある日のイベントで、ウズベキスタン出身の同僚の奥さんと話す機会があった。彼は英語、ロシア語、日本語、ウズベキスタン語を話すマルチリンガル。彼の奥さんもウズベキスタン生まれだが海外育ちで、自由な価値観を持っていて話や価値観が近くて嬉しくなった。驚いたことに、ウズベキスタンでは女性が若くして結婚し、家庭を守るという文化が根強く残っているらしい。さらには対人関係に関して、「本音と建前や厳しい先輩後輩の文化は、日本だけではなく、ウズベキスタンにも存在するんだよ。」という彼女の言葉に驚かされた。
出会えた人を人種で判断しているのでは全くなく、ただ海外にいると自然と多国籍な文化を垣間見える瞬間に遭遇できるのがたまらなく大好きだ。当たり前であること、自国だけの独自ルールであることなど、比べたり共通点が見つかったりすることで知らなかった世界を少しわかったような気分になれてしまう。私の体内インテリアに飾っている、未完成のワールドパズルが完成される日はいつかやってくるのだろうか。

世界中どこに行っても、自由を求めて生きる人がいる。彼らもまたドバイへ移住し、新しい人生を築いていた。
ドバイのプロフェッショナルたち
ここにいる同僚たちは、精神的にも力量的にも自立して、自身に満ち溢れている。身にまとうブランドや豪華な装飾で見せびらかしているのではなく、あふれ出るバイタリティと「できる人の目つき」があること。先見の明を持った何気ないコミュニケーションの取り方も、参考になるアプローチの仕方ばかりだ。
彼らは常に全身全霊で目標に立ち向かい、限界を突破しようとしているのだ。

私も、そうなるんだと心に決めている。かつて女性は受動的な生き物としてとらえられてきたが、それはもう過去の話だ。私たちは能動的で、理想を現実に変えられる力を持っていると信じている。
挑戦することは人生の楽しみで、何も畏れることはない。
この街で、どこまで自分を試せるか。
ドバイでの見習いブローカーとしての人生は、まだ始まったばかりだ——。
最後までお読みいただきありがとうございます。明日はどうしてドバイの不動産が目玉なのかをお話しします😊
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