— アンカラ、イスタンブール、そしてトビリシへ(後編)
前編では、トルコのサビハ・ギョクチェン空港(SAW)に怒涛の朝3時到着した時点で終了していた。
疲労MAXでイミグレーションを無事に終え、荷物受け取りのベルトコンベアー前で待つ。だが、ベルトは完全に止まっていて疲れ果てた周囲の人々も待ちぼうけ。痺れを切らし近くのバゲージカウンターに聞くと、英語でこう返答された。
「明日乗り換えがある人はこちらで荷物を受け取り、本日のホテルまでお送りします」
思わずホッとする。これなら待つ必要もないし、早く眠れる。しかし、イミグレ外の空港内ホテルカウンターに到着して事情を確認すると
「そんなサービスはやっていません!荷物が必要なら自分で戻って撮ってきてください」との返答。セキュリティを通れば戻れるらしいが、面倒すぎる。結局、荷物は諦めることにした。時刻は3:40。最初の案内は何だったんだと、一応セキュリティに話すと先ほどの荷物カウンターに電話してくれた。明らかに先ほど話した女性が電話越しに応答し
た模様で、「荷物はそのままトビリシに送られるのでもしどうしても受け取りたいのであれば1-2時間は待ってもらいます。」

これまで4か月間も海外を放浪してきたけどこんなに英語が通じないことは初めてだ、と英語で説明された事実にも困惑。もう知らんがなと思い受話器を置いた。
さらに翌日の乗り換えフライトは、プレミアムエコノミーではなく普通席になっており、非常に不服。気が付いた時にはすでに遅し、明日直してもらうしかない。お迎えに上がるはずのシャトルバスも遅れており、ホテルまでの道のりは最大10分と言われたのに、まったくをもって来そうな気配がない。バスは結局約50分後に到着し、ホテルに着いたのは5時。シャワーを浴び、眠りについたのは6時だった。しんどすぎいいい!
それでも圧倒的食い意地が勝った私は、9時過ぎに起き、10時半までの朝食に間に合うように向かう。低血圧なので朝食はマスト。食べなければ一日中ゾンビ確定である。
ここ数か月、小麦粉を過剰に摂っていることが少し心配だった。中東やヨーロッパではお米のセレクションが圧倒的に少なく、仕方ないとはいえグルテンの過剰摂取には注意が必要だとわかっている。。
小麦粉やグルテンの過剰摂取は、腸内環境の乱れ、消化不良、むくみや炎症のリスク増加、血糖値の急上昇など、心理的にも身体的にも影響を及ぼす場合がある。のでもうそろそろどこかで食生活をリセットしなければと本気で懸念している🍞

朝食はそこそこ美味しく、スイーツに関しては先月から砂糖抜きしているので相変わらず我慢。というかしばらく取らないと興味すら薄れてくる気がしている。ホテルはAJetが手配してくれた5つ星で普通によかったと思う。空港からバスで約10分。ジムやスパもあったが、眠気には勝てず利用できなかった。
朝食の跡は案の定FoodComaに陥り数時間眠った後、うだうだと部屋で過ごしランチは14時頃。今回はビュッフェではなく、決まったメニュー。ホカホカのパン、マッシュポテト、しょっぱめのステーキ。久しぶりに昼食らしい昼食を摂り、またさらに眠ってほぼ完全回復できた。
その後は記事作成と、アイロンビーズ作りに没頭。単純作業にはセロトニンを放出させる効果があるらしく妙に納得。地味ともいえるライティングとの相性もかなりいいような気がしている。この個人的気付きを心理的に説明すると、集中と没入による安心感や幸福感、身体的には軽度の手指運動が神経系や血流を刺激してリラックス効果をもたらすらしいのだ。
夜は21時チェックアウトの後空港に行くため、19時過ぎにディナー。チキンとライスで、久しぶりのしっかりした夕食でありがたかった。気が付けば3週間、お酒も砂糖も取っていなくて(ダークチョコは2袋だけ食べた)、さらには16‐18時間断食をしている日々が日常になっていた。

バスで空港へ向かう。荷物は預けたままなのでチェックイン無しだが、席のダウングレーとされた件を修正しなければいけない。その分支払ったのにどうして後ろの席にされるのかとしょんぼりしながら長蛇の列に並ぶしかなかった。途中、やさしい心の前の男性が先にどうぞと譲ってくれるも断る。優しい世界に少しやさぐれかけた心をまた救われた。
ところが、順番待ちの途中でパスポートやクレカが入った小さなトートバッグをどこかに忘れていたことに気が付く。手荷物検査か最初のカウンターだろう。引き返すと、案の定カウンターに無事置かれていた。案の定カウンタースタッフの前にそっくりそのまま置いていたので誰も触った形跡はなし。中身も無事で、本当に神に感謝。ポンコツすぎる自分に絶望しつつも、結果無傷で済んだ。
再び列に戻ると、列はさらに伸びていた。最近お気に入りの1950年代ジャズを聴きながら気持ちを落ち着ける。ようやく自分の番になり、フライト欠航に伴う席の変更も確認。10分くらいはスタッフと交渉して(笑)希望通りの席を獲得できた。
イミグレーションも無事終了し、免税エリアへ。特に買うものはなく、空港内を散策。SAWは無料Wi-Fiありとのことだが、OTPが番号まで届かずオフライン作業になりやや不便であった。

フライト番号を確認すると277。しかし先月の同区間フライトとは程遠いゲート前で待ち構えていると、モスクワ行のアナウンスが続くだけで、トビリシ行の案内はない。出発30分前にさすがに何かおかしいと察して、慌てて航空券を再確認。正しいフライト番号は227だった。前回オランダからドバイ発の際もゲートを間違えたことを思い出す。どうしようもなくて、よくここまで旅行続けていられるな、運がよくてよかったと失笑した。
どうしてこんなにポンコツが続いたかを自己分析したけれど、圧倒的に睡眠不足で注意力散漫に繋がった事が大きな原因だ。私は人より睡眠が必要で、質の悪い睡眠が続くと突拍子もないドジが顕著に増える。マグネシウムや亜鉛は摂取しているものの、生涯成長期の性質には抗えそうにない。自己理解は大切だ。
正しいゲートへ走り、無事到着。すれ違いざまの男性が声をかけてくる。「昨日、欠航でホテルに泊まってたよね?」
「そうだよーー」と答え、「荷物について何か知らされた?」と質問される。
「そのままトビリシに届くらしい」と回答。その他嘘を伝えられた、と細々話したかったけれど目の前の人には全く関係がないので伝えなかった。

彼はジョージア人らしく、現地での山登りやスノボを勧めてくれた。七呂ほどそれで筋骨隆々な山系男子か、と勝手に決めつけた⛰ぜひアクティブな旅行もしたいところなんだけれど、低温やけどで今は無理そう。程なくしてやっと飛行機に乗り、快適な前方シートで爆睡というか気絶レベルのパワーナップ。30時間越しに念願のトビリシに無事到着できた。
疲労困憊のフライトとトランジットだったが、思わぬ優しさと小さな奇跡に囲まれた旅。私は守られている、そう思える出来事の連続だった。
こうして再び、ジョージアでの時間が始まる。
—— 後編・了
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